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2026.03.14

日本人のSP(サブパーソナリティ)

 日本人のSP(サブパーソナリティ)の特徴

この図は、単に「ダイヤが多い/クラブが多い」というだけでなく、日本人の自己運用が、私的場面から職務場面に移るときに、どの方向へ変換されるのかを示していると読めます。

まず全体構造を見ると、パーソナルSPではダイヤ(受容・所属)が最も高く、次いでハート(賞賛・承認)クラブ(安全・正確)が中位、スペード(達成・決断)が最も低い。これに対しワーキングSPでは、クラブが大きく増加して最多となり、ダイヤは減少ハートも減少スペードは増加するが首位にはならない
この変化は、日本人が仕事場面に入ると、対人調和そのものを前面に出すよりも、間違えないこと、乱さないこと、慎重に果たすことを優先する方向へ移ることを示唆する。

さらに、図の4象限の意味からみると、
ダイヤは人間志向 × 受動的・内向的
ハートは人間志向 × 能動的・外向的
クラブは課題志向 × 受動的・内向的
スペードは課題志向 × 能動的・外向的
と読める。

この観点から最も重要なのは、パーソナルSPからワーキングSPへの移行が、「上(人間志向)」から「下(課題志向)」へ、しかも「左側(受動的・内向的)」を保ったまま起きていることです。つまり日本人は、仕事になると外向的・主張的に自己を押し出すのではなく、内向的・抑制的な構えを維持したまま、関係配慮から正確性配慮へ重心を移す傾向があると解釈できる。

ダイヤの高さは、日本人の私的自己が「受け入れられること」「つながっていること」「場に属していること」を土台にしやすいことを示す。しかし職場では、そのダイヤ性がそのまま消えるのではなく、しばしばクラブ的なかたちに翻訳される。すなわち、「仲良くしたい」は「迷惑をかけない」「空気を乱さない」「手順を守る」へ転化しやすい。ここに、日本的職場文化に特徴的な、関係志向の安全志向への変換が見られる。

ハートがパーソナルSPでは一定数あるのに、ワーキングSPでは減少している点も重要です。これは、日本人が私生活では賞賛承認や感情表現をある程度もっていても、職場ではそれを前面に出しにくいことを示す。自己主張、目立つこと、感情的な外向性は、仕事場面では抑制されやすく、代わりに慎重さや控えめさが評価されやすい可能性がある。したがって、ハートの減少は、単なる欲求の低下ではなく、職場における感情表現の社会的抑制を反映しているとも考えられる。

一方、スペードはパーソナルSPでは最も低いが、ワーキングSPでは増加している。これは、仕事が本質的に達成・決断を要求するため、職務役割の中ではスペード系SPが一定程度必要になることを示す。ただし、増加してもクラブを上回らないことは、日本人の職務遂行が、挑戦・突破・自己決定を主軸とするよりも、安全確認・手順遵守・失敗回避を土台として、その上に達成を積み上げる構造であることを示唆する。つまり日本型の仕事自己は、「まず安全、そのうえで達成」という順序をとりやすい。

このため、4マークを総合すると、日本人の特徴は
私的自己ではダイヤ優位、職務自己ではクラブ優位、ただし全体として左側(内向・受動)に重心がある
という点にある。
これは、日本人の自己運用が、欧米的な外向的達成モデルとは異なり、関係への感受性を基盤に持ちながら、仕事では安全・正確の様式へと自己を調整する文化的パターンを示していると考えられる。

日本人のワーキングSPベスト10の考察

日本人のワーキングSPベスト10は、かなり示唆的です。

順位を見ると、

  1. 面倒くさがり屋
  2. 心配屋さん
  3. アバウトさん
  4. 気分屋
  5. まじめさん
  6. 慎重さん
  7. 飽き性さん
  8. キョロキョロさん
  9. がまんさん
  10. 勝気さん

となっており、4411 という構成です。
この点から、日本人のワーキングSPは、感情・負荷調整のSP安全・正確・抑制のSP が中心を占め、関係調整(達成・突破( は相対的に少ない、という特徴が読み取れます。

総論

最も重要なのは、このベスト10が「理想的な仕事人格」を示しているのではなく、日本人が仕事の現場で実際に出しやすい、あるいは出さざるを得ないSPの現実的構成を示している点です。
そこには、仕事を前向きに推進するSPだけでなく、疲労回避、負荷調整、防衛、空気読み、抑制、持久といった要素が色濃く含まれています。したがって、日本人のワーキングSPは、単純な「成果志向」よりも、過剰負荷を調整しつつ、失敗を避け、周囲と摩擦を起こさず、何とか仕事を回し続けるための適応構造として理解した方がよいです。

系が上位に多い意味

とくに注目されるのは、1位が 面倒くさがり屋 である点です。これは表面的には非仕事的に見えますが、別の見方をすると、仕事場面で人は常に効率化、省力化、回避、負担軽減を求めているとも解釈できます。
同様に、アバウトさん、気分屋、飽き性さん が上位に入っていることは、日本人の仕事自己の中に、感情のゆらぎや疲労、単調さへの抵抗、気分転換欲求がかなり強く含まれていることを示します。つまり、仕事は表向きには秩序的に行われていても、その内側では、「しんどい」「重い」「ずっと同じではもたない」 という心の動きが相当程度働いている可能性があります。
したがって系上位は、怠惰の表れというより、仕事負荷に対する生理的・感情的な自己防衛やエネルギー調整の表れとみる方が妥当です。

系が中核をなす意味

一方で、2位の 心配屋さん5位の まじめさん6位の 慎重さん9位の がまんさん は、明らかに日本的職場文化を象徴しています。
これらは共通して、失敗回避、正確性、規範遵守、自己抑制、責任感、持久と結びつくSPです。すなわち、日本人は仕事において、目立って突破するよりも、間違えないこと、迷惑をかけないこと、きちんとやること、耐えること を重視しやすい。
ここから、日本人のワーキングSPの中核は、挑戦より安全、自己主張より慎重、突破より維持 にあると考えられます。前に示された「ワーキングSP全体ではクラブが最多」という傾向とも整合的です。

が少ない意味

系は キョロキョロさん だけが8位に入っています。これは、仕事場面での対人配慮が弱いという意味ではなく、むしろ日本人の対人配慮が、直接的な「所属・親和」としてよりも、周囲の空気を読む、様子を見る、場を確認する という形で現れやすいことを示している可能性があります。
つまり、私的場面では受容所属が中心でも、仕事場面ではそれがそのまま親和的に表現されるのではなく、観察・同調・文脈把握へと変換されていると考えられます。

が少ない意味

系は 勝気さん10位に入るのみです。これは、達成や決断が不要という意味ではなく、日本人の職務自己が、達成・主導・競争を前面に出しすぎないことを示しています。
仕事で成果は求められていても、それはしばしば、まず的な安全確認と正確遂行の上に成立する。そのため、は必要だが中心にはなりにくい。ここに、日本型組織における 低主張的達成 の特徴が見えます。

まとめ

以上を総合すると、日本人のワーキングSPベスト10は、「感情的負荷調整()」と「安全・正確・抑制()」を二本柱とし、その周辺に空気読み()と限定的な達成性()が配置された構造といえるでしょう。
これは、日本人の仕事自己が、強い外向的達成モデルではなく、疲労やストレスを内側で処理しつつ、慎重に、空気を読みながら、秩序を保って仕事を遂行する適応構造であることを示唆しています。

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